川崎殺傷事件について思うこと

こんにちは、ハジメです。

 

今日は川崎殺傷事件について思ったこと、

考えたことを書いていきます。

 

犯人のことを『彼』と書いていきます。

 

 

『彼』は何を思っていたのか

20人を死傷させたうえに最後は自ら命を絶ってしまった、

『彼』は何を思っていたのでしょうか。

 

ネットでよく言われている『自分の現状が社会のせいだと

思い込み、最後はできるだけ多くの人を傷つけて自殺

しようとした』、というような動機の推測よりもボクは

彼のもっと心の奥底で思っていたことを推察・想像

したほうがこのような事件を減らせるんじゃないかな、

と思います。

 

もちろん引きこもりの人全員がこのような事件を起こす

犯罪者予備軍だ、などど言うわけではないです。

そもそもこの事件と引きこもりが関係があるのか

断定もできないと思うし。

そもそも引きこもりの人は犯罪を起こす、という

前提で意見を言っても何も解決しません。

 

ただ引きこもりの人自身の自分への社会的立場からの

劣等感や不安だったり、家族の人もなかなかいい適切な

対応ができなかったりしてそれが事件を起こす引き金に

なってしまうことがあるんじゃないかな、と思うのです。

 

ボクの想像では

彼の気持ちがいつしかどこか歪んでしまって

誰かに救ってほしかったんじゃないか、

でも救ってくれる人は誰もいなかった。

自分しかいなかった。

 

救ってくれる人は自分しかいない。

やり方は100%、誰がどうみても間違っていたけど

彼は彼なりに今回の事件を起こせば自分を救えると思った。

自分を救おうとしたんじゃないか。

と、思うのです。もちろんただの推測です。

 

報道で言われているように小学校への恨みが

あったのかもしれませんが、彼はもう亡くなっているので

事件を起こした動機・心理はわかりません・・・。

 

彼を叩いてもこのような事件は無くせるのか

ボクは彼のような引きこもりの人がキケンだ、とか

犯罪者予備軍だ、などといった考えでは引きこもっている人は

ますます不安になるし社会に出づらくなるだけであって、

逆に何かしら事件を起こしてしまう可能性を

助長させるだけなんじゃないかと思うのです。

 

そもそも引きこもりの人は犯罪を起こす、という

前提で意見を言っても何も解決しません。

そのような意見はやはり引きこもりの人や

その家族を不安な思いにさせるだけです。

 

どうすれば彼を救えたのか

どうすればこの事件を防げたのか。彼の動機はわかりませんが

やはり自身の引きこもりという状態が彼を暴走させてしまったのかも

しれません。別に引きこもりの人は事件を起こしやすいと言っている

わけではないです。ただ彼は今までの自分の人生と自身の

引きこもりという現状に絶望して自暴自棄になり、社会に

恨みを抱いてこのような事件を起こしたのではないかとボクは考えます。

 

その恨みのウラには誰かに助けてほしかった・救ってほしかった、

という思いがあったのではないかと思います。少なくとも心のどこかで

いつまでも引きこもっていてはいけない、このままではいけない、

という思いがあったと思います。

 

上に書いた考えは何の根拠もありませんが彼はもう

亡くなっているので彼が思っていたことを勝手に

推測するしかありません。

 

ただ人間だからいろんな感情を持っていて

いろんなこと・自分の人生を考えていたんじゃ

ないかと思います。

 

ボクはどうすればこの事件を防げたのか、

どうすれば彼がこの世界に絶望を感じずにすんだのか、

どうすれば彼を救えたのか、

そんなことを考えています。

 

彼は自分なりになにか『誰かに助けてほしい』、という

シグナルを送っていたんじゃないのか、

彼は本当はもっと生きたくて楽しい人生を

送りたかったんじゃないのか、

彼は誰かに愛してもらいたかったんじゃないのか。

 

彼はたくさんの人を殺めた加害者だけど

事件を起こすまで周りの人も社会も誰も彼

を助けなかった、助けられなかった・・・

彼は社会に見捨てられた被害者でも

あったんじゃないのか。

 

彼は本当にただの加害者なのか?

周りの人の接し方やもっと引きこもっている人向けの

福祉が充実していれば彼は自殺することは無かったんじゃ

ないのか?

 

もし彼が生きていてボクのそばにいたらなんと声を

かけるべきだろうか・・・。 

 

ボクの周りに引きこもっている人はいませんが

そんなことを考えます。

 

もしボクが彼と同じような人生を歩んでいたとして

『何も事件を起こさない』、と自信を持って言えるだろうか。

引きこもりうんぬん関係無しに誰からも

愛してもらえなかったら?

というようなことも考えます。

 

彼に対してはネットで「一人で死ねば」という

意見がありますが、そのような社会を彼が

天国から見ていたら『人を巻き込んでしまったことは

悪すぎることだけどこんな世界なら死んで正解だったな

と思っているんじゃないかと想像しています。

 

考えるべきは彼やほかの引きこもりの人を一人で死なせることではなく、

彼らを人と助け合いながら自立させていくにはどうすればいいのか、

どうすればよかったのか、といったことだと思います。

 

引きこもりの人がその状況を少しずつでいいから

抜け出していって、人と助け合いながら楽しく

人生を送れる・・・そのような社会にしていくことが

彼や被害者が浮かばれる唯一の方法なんじゃないのか。

 

・・・少なくとも「一人で死ねば」では誰も浮かばれないし

何も解決しないと思います。

 

彼が遺したもの

事件から一週間が過ぎていますが彼が事件を起こした動機は

未だわかっていません。彼はもう亡くなってしまっているし

彼の部屋で見つかったノートには同じ文字の羅列など

理解しにくい部分があったとニュースで見ました。

 

彼はスマホも行きつけの店などもなかったらしいので

動機はまったくわかりません。推測するしかありません。

 

ただ、考えて答えを出してもそれが合っているのかは

もうわかりません。ボクはこのことが彼からの

『私はなぜたくさんの人を殺めてそのうえ自らの

命をも絶ったのでしょうか?』という問いに思えます。

 

この問いに対する回答はいくらでもあります。

 

彼は引きこもりという自分の現状から社会に絶望して

自暴自棄になり『できるだけ多くの人を殺して自分も

死のう』と思い、凶行にいたったのだ。

 

あるいは、引きこもりから切り離して、

彼はもともと殺人に興味があって、ただ単に

できるだけ多くの人を殺して最後は自分の命も

絶ちたかったのだ。

 

いやいや、彼の部屋にはテレビとゲーム機が

あったのだろう。それのせいだ!

 

いや、違うんじゃないか・・・もしかしたら

誰かにそそのかされたのかも。

 

・・・などなどいくらでも答え(動機)の推測は

できます。

 

ですが果たしてその回答が合っているのかどうかは

まったくわかりません。

 

けど、動機を解明しないと多くの人は『またこのような

事件が起きるんじゃないか』、『早く動機を解明して

対策を立てよう』と思っているんじゃないかと考えます。

 

でも動機は見つかりません。推測するしかありません。

この問いを彼が意図的に遺したのかはわかりませんが、

ボクはこの『私はなぜたくさんの人を殺めてそのうえ自らの

命をも絶ったのでしょうか?』という問いに対する

社会全体の答えによって引きこもりの人がその状況を

脱出しやすい世の中になるかどうか決まると考えています。

 

さっきも書きましたが引きこもりの人は事件を起こしやすいとか

そういうことを言うわけではないです。ただ引きこもりの人

のみならずこのようなたくさんの人を殺めてしまう事件を起こす

人は周りに自分を理解してくれる人がいない、心に寄り添って

くれる人がいないんじゃないか、そのような人が一人でも

周りにいれば事件は防げたんじゃないのか、と思うのです。

 

 

あとボクが気になることがあって彼は今年の1月に

おばから自身が「引きこもり」と書かれている

手紙を見ておばに怒っています。この手紙は

彼が事件を起こすきっかけだったのではないかと

言われています。

 

そのあと2月に量販店で凶器となる包丁を購入。

5月の24日に現場に下見に行き、28日に事件を

起こしています。

 

1月に『引きこもり』と言われ2月に凶器を購入、

しかしきっかけから凶器を買うまでと、現場を

下見してから事件を起こすまでは早かったのに

彼はなぜか約3か月事件を起こしませんでした。

 

変な言い方になりますが彼はなぜもっと早く事件を

起こさなかったのでしょうか?

凶器を買ってから約3か月の間何を考えて

何をしていたのでしょうか?

 

 

この疑問にもいくらでも答えの推測はできるけど

正解はわかりません。

 

過去の大量殺人の資料を見ながら事件を起こす

計画を立てていたのかもしれないし、

事件当日までずっと体調を崩していてお腹が

痛かったのかもしれません。

 

あるいはすばやく包丁で人を切る・刺す練習を

していたのかもしれないし、

『死ぬ前にこのゲームだけはクリアしたい!』と

ゲームに興じていたのかもしれません。

 

ただボクはこの疑問に対して彼が事件を起こした

動機が自分の引きこもりという現状に絶望したからとか、

単なる殺人欲求があったからとか、ゲームがあったからとか

なんにせよ、彼はこの約3か月の間ずっと事件を起こそうか

どうか悩んでいたんじゃないか、自分はどうすればいいのか

葛藤があったんじゃないのか・・・と思いたいんですよね。

 

 彼は誰も殺したくなかったし、自分も死にたくなかった。

もっと人並みに楽しい人生を送りたかったんじゃないのか、

もっとたくさんの人から愛されたかったんじゃないのか、

とボクは勝手にそう考えてしまいます。

 

先ほども書きましたが、

引きこもりの人がその状況を少しずつでいいから

抜け出していって、人と助け合いながら楽しく

人生を送れる・・・そのような社会にしていくことが

彼や被害者が浮かばれる唯一の方法だと思うし、

彼が天国で『この世界ならもっと生きていれば良かったな』

と思わせる、彼を見返せられる世の中にしていくことが

今生きている人の務めというか、できることなんじゃないかな、

と思います。

 

社会の一人一人が引きこもりの人やその家族の人が近くにいたら

どう声をかければいいのか、どう理解していくかを考えることが

引きこもりの人を助けられる手段なんじゃないかと思います。

 

せっかくこの世界に生まれてきたんだから、

人は一人じゃ生きられないんだから、

みんなで手を取り合おうよ・困っている人が

いたら助けてあげようよ、というのが

ボクの思いです。

 

終わり